9:55〜10:00 開会挨拶
水越 敏行 (関西大学総合情報学部教授)
コーディネーター:越桐 國雄 (大阪教育大学教育学部教授) |
10:00〜11:00 基調講演
高等学校教科「情報」の展開 講師:家元 修 (大阪経済大学経営情報学部教授) |
自動車に乗るのに機械工学がどこまで必要か?ということを例に挙げ、情報機器の使い方を教えることのみに終始するだけではなく、それを運用する能力を高めることが必要であると指摘する。同氏は、講演を通して、大切なことは「ITを使って何をするのか」ではなく「何をしたいからITを使うのだ」と強調していた。
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11:10〜11:50 実践報告 高等学校の立場から
「情報処理教育を顧みて」 講師:池田 明 (大阪市立市岡商業高等学校) |
商業高校の性格上、情報教育の内容は資格取得が目的となってしまい、実習が利用技術の向上に偏りがちである。しかし本当に必要なのは情報の取得、加工、発信および、それを評価してもらうことなのであるという。このようなことから、実習の目的は利用技術の向上なのか、加工し発信することなのか、という問題が生じていると述べた。
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コメンテイター:中川 一史 (金沢大学教育学部助教授)
情報科だけでは時間が足りないため、各教科との連携を統合的にやることが必要である。また実習に関しては、内的動機付けと技術が結びつくことが理想であると述べた。
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| 11:50〜13:00 昼食・休憩 |
13:00〜13:40 実践報告 中学校の立場から
「中学校での校内ネットワークの活用事例と技術教育を支援するネットワーク活用」
講師:村松 浩幸 (長野県中野市立中野平中学校) |
ゴミの分別をゲームにした「ゴミリス」などの紹介から話をはじめた。100校プロジェクト開始当時は、インターネットを導入することは、高価な専用線やUnixnサーバーの管理技術を持っているなど、限られた環境が必要であった。同氏はそのような中で「普通の公立学校でもできる校内ネットワーク」を構築することを挙げ、キッチンタイマーインターネットや後ろ向きの画面配置などを考案し、限られた条件でも工夫次第でなんとかなるということを報告した。また、校内ホームページの活用や昼休みのコンピュータ室開放などを行う中で、子どもたちの技術が向上して行ったという。そして、地域のホームページ作成講座でも卒業生が講師を務めるなど、生徒達が活躍しているという実践例をあげ、同氏は「生徒同士が教え合い、学び会う中でステップアップしていける」と述べた。
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13:50〜14:30 講演 大学の立場から
「情報教育のすすめ方−大学への連携」 講師:江澤 義典(関西大学総合情報学部教授) |
現時点での大学における教養教育の目的が4年間で研究者を育てることにあるのに対し、これからは社会を支える人材をそだてることに変るべきであると述べた。例えば、外国語は外国の文化を輸入することに使われる輸入学問であったが、新しい教養教育においては意思疎通の道具としてあるべきであり、情報学はデータ処理の学問から知的活動のツールになるべきであると指摘した。また、他者による知の啓けを妨げないことよりも、他者による情報面の啓けを妨げないという視点が大切であると述べた。
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14:40〜15:50 パネルディスカッション
「高等学校の教科情報は具体的にどうすすめられるか」
司会:水越 敏行 (関西大学総合情報学部教授) |
生田 孝至 (新潟大学教育人間科学部教授)
会場への「情報という科目は本当に必要と思いますか」という質問から話が発展していった。生田氏はインターネット代金の請求を例に挙げ、ディジタル・デバイドとテクノロジカル・リテラシーの現実を指摘し、社会におきているそれらの課題を見据えた教育が必要であるとうったえた。
黒上 晴夫 (金沢大学教育学部助教授)
高等学校進学までに、情報活用に関する学習者の習熟レベルに差異が生じる問題を述べ、独自の柔軟なカリキュラムを組むということを提案した。また、同氏は活用レベルが高くなるということは同じ内容の「質」を高めることである、という見方をしなければならない、よって、「質のシークエンス」をどのように情報教育のカリキュラムに入れていくか、ということが重要だと述べた。
越桐 國雄 (大阪教育大学教育学部教授)
「情報に関して、さまざまなレベルの子どもが入ってきたときにどうするか。」との問題をあげ、解決策として各学校の環境に応じた学習状況チェックリストの作成や、地域レベルでの中学校・高等学校の情報交換などを提案した。
堂之本 篤弘 (大阪府教育センター指導主事)
学習指導要領の改訂に伴い、自ら学び、自ら考えるなどの「生きる力」を育成することがねらいとされている。こうしたなか、知識を詰め込む教育から、学び方考え方も教える方向への移行がはかられるなどの、情報科が新設された背景を説明した。そのような流れの中で大阪府は、学校図書館の整備、LAN教室の整備など、高度情報通信社会に対応した「新しい学習環境」を提案し、大阪府高等学校の整備を平成12年度より順次実施することを述べた。同氏によると、今年度11月までに、大阪府52の高等学校の学校図書館に、デスクトップ型パソコン5台、ノート型10台が導入され、インターネットにつながる予定である。
最後の一言
生田:誰が科目を担当するのか、情報科の領域でどのように設定するかなどの問題提起をした。
黒上:柔軟なカリキュラムを作ってよいという文部省の「おすみつき」と、今の急速な時代の流れに沿って変えていける教科書がほしいと訴えた。
堂之本:全教科においてメディアに触れる機会を増やしていきたいと述べた。
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15:50〜16:00 まとめ
水越 敏行 (関西大学総合情報学部教授) |
ITとICTの違いを述べ、学年を超えた異学年共同学習を推奨、また目的に合ったメディアの組み合わせ方が重要であると述べ、このセミナーをしめくくった。
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